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ショクライフCooking ~鉄鍋で「黒豆」を作ろう~

2015年01月07日

小さい頃から、お正月のおせちで一番楽しみなのが
「黒豆」でした。

今年も1年、「まめに働けるように」と願いを込めて作る
「黒豆」
もともと「まめ」は、健康を意味する言葉だったそうです。
新たな年を迎え、1年の健康を願うお正月のおせち料理には欠かせない料理の1つですね。

昔から黒豆を作る際、色を良くするため「さびくぎ」を入れるというのが基本です。
しかし、現在「さびくぎ」が自宅にあるってなかなかないですよね。

そこで今回は鉄鍋で作る「黒豆」レシピを紹介します。
鉄鍋は熱の伝導も良いので意外にも
早く簡単に「黒豆」が出来ます。

≪材料≫

黒豆(乾)  500g(カップ3)
重曹     小さじ1

【みつ】
砂糖     カップ3
水      カップ2

◇1日目◇

① 黒豆は洗って鉄鍋に入れ、重曹と熱湯カップ8を加えて、ふたをし一晩おきます。

◇2日目◇

② ①の鍋をそのまま強火にかけ、沸騰させ灰汁がでるので灰汁をすくいます。
  弱火にして3時間ほど煮ます。
  黒豆が常に水に隠れている状態を保つよう途中、数回水を足します。
  灰汁もこまめにすくうようにしましょう。
〈ポイント〉
1.煮る時間は鍋によって差があります。
  「指で軽く押さえてつぶれるくらい」を目安に時間を調子して下さい。
2.煮汁を煮詰め色を濃くし、また水を足すことで煮汁を薄くします。
  その繰り返しにより色良く柔らかく仕上げます。

③ 最後に煮汁を煮詰めて色を濃く仕上げます。
  その後、火を消し、ひと肌までに冷まします。

④ 別の鍋に【みつ】の材料を入れて火にかけ砂糖を溶かします。
  砂糖が溶けたら、ひと肌になるまで冷まします。

⑤ ③の鍋に徐々にぬるま湯を加えて、重曹の入った煮汁を洗い流します。
  この時、黒豆の煮汁とぬるま湯に温度差があると「しわ」ができるので注意。
〈ポイント〉
1.私はシンクに鍋を置き、ひと肌くらいのお湯の水道水を直接蛇口からだし入れ替えをしました。
  もしくは大きなざるがあればそちらに移して
  優しく重曹を洗い流すイメージでお湯をかけるのもいいでしょう。
2.この作業でどうしても破れたりしてしまいますが
  注意してお湯を手のひらでうけながらゆっくり行いましょう。

⑥ ⑤の黒豆の水気を切って、④の鍋に入れます。
  弱火で煮だたせないよう3~4分煮て、ふたをして一晩おきます。
  この時も、黒豆と【みつ】に温度差があると「しわ」なるので注意。

◇3日目◇

⑦ 黒豆に【みつ】が入った分
  黒豆の水分が出て【みつ】が薄まっているので弱火で軽く煮詰めます。

かたちの良い「黒豆」をおせちに使用し、皮が破れた黒豆は、おやつとして召し上がりましょう。

お正月料理が家族の団らんになるように

重曹を洗い流す作業が難しく、年に1度だけの「黒豆」料理ですが
自宅の調理器具など用い色々工夫して年々上達を目指してご家族で楽しんでみて下さい。

近年、お正月感が薄れて1年の締めくくりや始まりがぼやけているように感じます。
そんな薄れゆくお正月こそ、幸せに感謝し今年も1年健康に過ごせるよう願いを込めて、意識的にでもお正月料理を作り嗜み、そして、次の世代の子ども達に伝えられるよう、我が家のお正月、日本のお正月の伝統を守っていきたいですよね。