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保育園勤務で身につく事って何だろう?

2016年05月06日

栄養士と言っても、病院栄養士・介護施設栄養士・学校栄養士・スポーツ栄養士
企業栄養士等々、職域は幅広いですが
その中でも、ショクライフで安定の人気を誇る、保育園栄養士の求人。

「栄養士業務」と一言で言っても、現場で経験する業務は場所によって
さまざまです。
実際に保育園で勤務した経験のある栄養士に話を聞き
「保育園勤務で経験できたこと」をまとめてみました。

0歳~5歳 異なる食スキル

子育て経験者であれば当たり前のことですが
新卒、または子育て未経験で保育園に勤務した時に困ったこと言えば
「盛り付けの量」と「食べる能力がわからない」があるそうです。
0歳、1歳、2歳、3歳、4歳、5歳とクラスによって食事量はもちろん
異なりますが、プラス咀嚼能力が弱い乳児クラスでは、切り方も異なります。
同じメニューでも1歳児クラスは5㎜程度に刻み、食べやすいように。
そして5歳児クラスは咀嚼もしっかりしているので、ほぼ大人に近い状態で提供する
など、この辺りの感覚は実際に作って提供してみないと身につかない感覚と
言えるようです。

もちろんおやつに出る果物や牛乳・麦茶の量だって、クラスによって異なるわけですので
毎日毎日提供していると、各クラスの成長段階によって、「どんな状態でどのくらい」の
目安がばっちり身に付けることができるようです。

0歳~5歳までの期間は半年、1年で成長が著しいため、
実際に給食の時間に、子どもたちの食べている姿を観察しながら、
各クラスの食事スキルを掴むことも重要。
この年齢層の子供たちを一斉に、そして毎日観察できる機会は、
保育園ならではの経験のため、保育園から離れてしまうと後にも先にもこの時だけで貴重な経験だった、という声もありました。

確かに社会人になってしまうと子供との接点が少なくなります。
ましてや乳児・幼児がどうやって食べるか?を観察できる機会なんて
保育園(幼稚園)以外ない、とても貴重な職場であるとも言えますね。

保育園での経験があったことで、子育てをしていなくても
育児相談や離乳食教室、幼児向けの食育教室などを、専門家の目線で
負担なく開催することができるようになった、という声も届いています。

確かに、育児相談などはどんな質問をされるかわからない中、
「うちの子、○○を食べません」とか「食べ過ぎな気がしますが大丈夫ですか」
など、乳児・幼児の食事の能力や、適量がわからなければなかなかアドバイスを
することも難しいですね。

また、本に書いてあることは悩んでいるお母さんも読んでいるはず。
そんな時、保育園で実際に見聞きし、実践してきた工夫を織り込んだ話ができれば
専門家としての幅が広がること間違いなしと言えます!

手作り主義の保育園

保育園は小さいお子さんに食事を提供するため
できる限り自然のもの、手作りのものにこだわる場合が多いようです。
病院や介護施設でも、できれば新鮮な食材を使って食事を提供できれば理想ですが、
実際は作業効率や費用面を考慮して冷凍食品や加工品を多用することが
多いと思います。

ですが、保育園では基本手作りで、加工品もほぼ使いません。(例外も多少あり)
カレーライスも市販のルーは使わず、スパイスを調合して最初から手作り。
シチューもホワイトルーから、スープの出汁も贅沢にかつお節をたっぷり使って
自然の旨みを使います!
もちろんおやつもすべて手作り。ホットケーキの時もホットケーキミックスは使わずに
小麦粉、卵を使って手作りが基本。
手間はかかりますが、その日に入った新鮮食材をベースに、余計な添加物を
摂取しないような工夫がされているようです。

ここでも保育園の手作り主義の経験が、料理技術の向上や、料理のレパートリーを増やすことに繋がり、次の職場でも役に立ったという声が多数ありました。

また、保育園では薄味(子ども味)かつ添加物を極力使わない体に優しい食事を
毎日作って自分でも食べている方が多いため、
自宅で作る食事も薄味でも十分美味しく食べられることができるようになった他、
外食の味を受け付けなくなった、市販の食品でも添加物や余計なものが入っている
商品は敏感に反応してしまう等
日々の食事を変えることで、感覚も研ぎ澄まされる経験ができた、という声も
あるようです。

まとめ

職場を選り好みする方も多いですが、基本成長する人はどんな職場に行っても
成長します!
なぜか?と言うとそれは「意識」ではないでしょうか。
どんなことでも意識ひとつで、自分のスキルアップに繋がるはずです。
スマホでぼーっとネットサーフィンをして時間を潰している人と
同じくネットサーフィンをしているが、このサイトは見やすいな、何でだろう?とか
有益な情報が手に入るサイトはどこかな?など
常に「意識」をすることで、日々の経験があなたの物になるかならないかが
決まるような気がします。

さあ!まずは日々ルーティン化してしまっている仕事を
「意識」して今の経験を必ず未来に生かすための工夫を始めてみましょう!