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《栄養士☆成功事例インタビュー》管理栄養士・和食伝承士 緋宮栞那さま① ~【和食】を未来へ~

2015年11月12日

栄養士・成功事例インタビュー第2回目は管理栄養士、和食伝承士の緋宮栞那さま。

まずは緋宮先生の簡単なプロフィールをご紹介します。

• きれい塾JAPAN CULTURE 株式会社 代表取締役社長
• 一般財団法人 ムスヒ財団 代表理事
• 一般財団法人 日本和食協会 理事
• 饗應離宮 隠れ家 館長
• 管理栄養士・日本食文化研究家
• 武士の食卓 和食伝承士 代表
• 饗応料理研究家

医療機関、各クリニックなどにて、管理栄養士・食養カウンセラーとして活動しています。
主に生活習慣病・摂食障害を専門に心と体の栄養指導を手がけ、一人ひとりの摂取できる栄養素はみな異なることから、その人にあった食事法を指導しています。

2015年5月より、和食を世界発信するために「武士の食卓・和食伝承士」資格認定講座を開講されました。

また、隠れ家「饗応離宮・本陣」にて、「武家の饗応膳・節供の会」、「MATSURIの会」、
「殿様の饗応の会」「英雄の会」などを開催し、日本の歴史・饗応文化を伝承しています。
世界で一番健康食と言われている江戸時代の日本食を総まとめし、「武士の食卓」と名付け、時代考証再現食として表現し、世界発信をしています。

※緋宮先生が世界に情報発信されている内容はこちらです※
↓↓
毎日、英文にて和食を世界発信→
*The Samurai Gourmet "武士の食卓" on Facebook*
https://www.facebook.com/thesamuraigourmet.jp/
現在 100万人突破しています!!

この様な経歴をお持ちの緋宮先生ですが、中でも《和食伝承士》総長として【和食】の伝統文化や歴史を未来へ継承させて行く事業に全力で取り組まれています。《和食伝承士》を我が子の様に手塩にかけて育て上げ、管理栄養士・栄養士が新しく活躍出来る「仕事」の創出に挑戦される緋宮先生のお話、ご期待下さい。


  • 「和食」について熱く語る緋宮先生

  • 和食伝承士のパンフレット

  • 学習院女子大 名誉教授の江口泰広氏

◇Vision~「食」の新たな仕事領域と人材の発掘

※今回も学習院女子大名誉教授の江口泰広氏とショクライフコンサルタント麦島健生との対談形式でインタビューを行いました。臨場感を大切にお届けしたいと考え、対談形式の構成となっております。〈編集部〉

✲ 緋宮先生)
いきなりですが、「和食」の伝承が今後急激に伸びていくと思います。海外からのオファーも来ています。しかし、和食を伝承出来る人材がいないのです・・・
そこで私はまず、人材育成に取り掛かっています。ダイヤの原石とも言える人材をみつけて、磨きあげているのです。これが私の為すべき使命だと思って取り組んでいます。

✲ 江口先生)
素晴らしい出だしですね。新しい仕事の場を提供して行くという、確固たるミッションを持って活動されているのですね。ということは、あまたいる栄養士の中で、「和食の伝承」をやりたいという意識があれば、緋宮先生に磨いてもらえるということですね!

✲ 緋宮先生)
そうなんです!お任せ下さい!!
「和食の伝承」は国家プロジェクトとして進んでいます。私が理事を務めている一般財団法人『日本和食協会』は、四條司家の四條隆彦先生が財団のトップに立ちまして、服部幸應先生をはじめ和食の大御所が参加している協会なのです。
それで、浜離宮に【延遼館】という饗応(きょうおう)の場を作ります。迎賓館をいくつか作るイメージです。そこで、和のテーマパークとして外国の国賓や観光客をお迎えしようと考えています。そこでは、能舞台や歌舞伎舞台などをつくり、和の全てを知ってもらいたいと思っています。海外の方々に和文化を体験していただく場所なのです。

その迎賓館が3年後にはできあがりますので、その迎賓館で働く、最高のステージでパフォーマンスを発揮出来る人材が必要になります。海外の国賓や観光客をお迎えするということで、和のライフスタイルを全て出すことを考えています。テーマは「公家の食卓」と「武士の食卓」です。

そこで、包丁道のパフォーマンスをしたり、殿様方をお迎えして流鏑馬(やぶさめ)をしたりします。必然的に、沢山の人材が必要になるのですが、日本の文化を知っていないと仕事になりません。そこで、徹底的に日本の文化を学んでもらおうと思い、そのための資格認定講座を運営しています。
それが『武士の食卓~和食伝承士・プロ育成講座~』なのです。

※(編集部より)『武士の食卓~和食伝承士・プロ育成講座~』の詳細はこちらをご覧ください。
↓↓
http://www.bushinosyokutaku.com/#!bushishokukouza/c16mp

江戸時代に完成された、その素晴らしい饗応や接待料理が身につく講座として仕上げました。プロコースでは、華やかな食事ではなく、食養としての自然療法の料理、舟木伝内が伝えてきた料理を学んでもらうコースになっています。そういう意味では、現代栄養学とは趣が少し違います・・・

ですが、「食」に思い入れを持ち、「食」に携わってきた栄養士・管理栄養士だからこそ講座の内容が浸透していくスピードが違います。今までに無い全く新しい仕事の領域ですけど是非挑戦して欲しいと思っています。


◇「The Japan」~Nippon文化を世界へ伝える仕事

✲ 緋宮先生)
事業としては《和食伝承士》の暖簾分けというのが分かりやすいでしょうか?
「和食の伝承」を広めることが仕事になるように、「武士の食卓」ブランド商品を開発していきます。一流の素晴らしい物で、外国の方々が絶対欲しがる物、興味を持って買いに来て下さるようになる物など、それを「和食伝承士」の資格を持った人で販売展開していく形です。

延遼館でもそうして開発した商品を販売しようと思っています。「日本」や「和食」に興味をもった全国全世界の方々が欲しくなるような品々を開発して行きます。そうすることで「和食伝承士」が経済的にも豊かになっていく仕事の仕組みにしていきます。

「和食伝承士」の皆さんを心身ともに健康で幸せにすることも私の仕事と考えています。経済的にも豊かになっていくことが大切です。現状では、文化伝承だけでは、食べていけない方々が多いですよね。それでは文化がなくなってしまいます。割に合わないことをやっていると感じて文化伝承よりも違う方向へ行ってしまう人もいます。

一流の輪島塗の職人がコンビニでバイトをしていたり、加賀友禅の賞を取った若者が土方仕事をしていたり・・・

そういった一流の人々が作った品を売っていく。海外には興味を持った人がいっぱいいますし、日本の良い物にお金を使ってくれる人もいっぱいいます。料理とともに、器、着物など「The Japan」、日本の文化をしっかり伝えることで仕事として成り立たせ、経済的にも豊かになる仕組みを作りたいと思っています。そういう人材を延ばしていきたいと考えているのです。

✲ 麦島コンサルタント)
弊社でも家庭料理を紹介するページなどを書いてもらう仕事を紹介しています。
月刊1万部発刊されている社内広報誌の郷土料理などを紹介するページを担当していただいています。弊社に登録してくれている栄養士さんも、他県から来ている人がたくさんいらっしゃるので、家庭料理・郷土料理というテーマで書いてもらっています。

その記事を書くことで、自分の地元の料理を一人でも多くの人に知ってもらえる、自分も改めて勉強になるという言葉をいただきます。これも「文化を伝承」と言えますよね!?

そういう意味で、栄養士の中には「和食伝承士」になりたいと潜在ニーズは多いと思いますね。

✲ 江口先生)
このコンセプトはとても素晴らしいですね。「The Japan」をたくさんの方に伝承していって欲しいですね。


☆緋宮先生の【第一部】はここまで・・・

管理栄養士で和食伝承士の総長として活躍されている緋宮栞那さま。
第一部では《【和食】を未来へ》というテーマで栄養士・管理栄養士の新しい仕事領域ともなる「和食伝承士」という新しい働き方について熱く語っていただきました。

東京オリンピックに向けて日本が世界に注目を浴びる昨今。それに平行して和食をはじめとした日本の伝統や文化が世界遺産として認定を受けています。

日本人こそが日本の歴史や伝統、そして文化についてしっかりと知る必要があります。そしてそれを未来に継承していく語り部が必要となってきます。「食」の分野においては緋宮先生が今からどんどん育てあげていく「和食伝承士」がその役割を担っていくことでしょう。

《【和食】を未来へ》に夢とロマンを感じた方は「和食伝承士」の扉を叩いてみてはいかがでしょうか?

さて、次回の第二部では《Roots》と題して緋宮先生が《【和食】を未来へ》と命がけで取り組むきっかけから国家プロジェクトに関わるほどの事業に携わる様になった意志力や行動力がどの様に養われてきたのか?などなど・・・

今、抱えている「悩み」や「疑問」の答えが見つかるヒントが得られるかもしれません。

ご期待下さい!!